ECサイトのサンクスページは、購入完了や問い合わせ完了を伝えるだけのページではありません。購入直後の高い関心を活かして、追加購入や回遊促進、顧客関係の強化、さらにはブランドロイヤルティ向上にもつなげやすい重要な接点です。本記事では、サンクスページの基本的な役割から、含めるべき内容、ECにおける具体的な活用方法や事例まで分かりやすく解説します。

サンクスページとは
サンクスページとは、商品を購入した直後に表示されるページのことです。問い合わせや資料請求などの手続き完了後に表示される場合も含まれます。サンクスページは、顧客に感謝を伝えるだけでなく、今後の流れを案内したり、関連商品や別コンテンツへ誘導したりすることで、次の行動につなげる役割も担います。コンバージョン直後はユーザーの関心が高いタイミングであるため、離脱防止や追加アクションの促進につながる点も見逃せません。
サンクスページは単なる「完了画面」ではなく、コンバージョン率を高めやすく、顧客体験の向上や成果改善にもつながるページといえるでしょう。

サンクスページの効果
- 顧客に安心感と感謝を伝えられる:手続きが正常に完了したことを明確に伝えることで不安を軽減し、感謝を伝えられます。
- 離脱防止と回遊促進に役立つ:購入直後の高い関心を踏まえて、SNSや関連商品への導線を設けることで、サイト内の離脱を防ぎ、回遊を促す効果があります。
- アップセルとクロスセルにつなげやすい:購入直後のタイミングを活かし、上位商品や関連商品の提案によって、顧客LTVの最大化を図ることができます。
- コンバージョン計測に活用できる:サンクスページは、問い合わせ完了や購入完了のタイミングで表示されます。そのため、どの広告や流入経路が成果につながったかを計測・分析しやすく、施策の見直しや改善に活用できます。
- 顧客体験と顧客満足度の向上が期待できる:購入後の案内や関連情報などを提示することで、満足度の高い顧客体験を提供できます。
- 問い合わせ対応の工数削減につながる:発送時期や今後の流れ、よくある質問などをあらかじめ案内することで、問い合わせ対応の工数を削減できます。

サンクスページに含めるべき内容
- 完了メッセージ
- お礼のメッセージ
- 受付・注文内容の確認
- 今後の流れの案内
- 返信・発送の目安
- 問い合わせ先・サポート情報
- 関連商品・関連記事などへの導線
- 次の行動を促す導線(会員登録・SNS・LINEなど)
- レビュー・口コミ・SNS投稿(UGC)の促進
- クーポンや特典の案内
完了メッセージ
ユーザーに対して、手続きが正常に完了したことを明確に伝えるための要素です。問い合わせや購入、資料請求などを無事に受け付けたことを伝えると、不安を解消して次の案内を確認してもらいやすくなります。
お礼のメッセージ
サンクスページは、手続き完了を知らせるだけでなく、顧客に感謝を伝える場でもあります。丁寧なお礼のメッセージを添えることで、企業やブランドへの印象を良くし、購入後・送信後の体験をより前向きなものにできます。
受付・注文内容の確認
サンクスページに問い合わせ内容や注文内容、登録情報などを表示すると、ユーザーが「正しく送信・購入できたか」を確認できます。内容の認識違いを防ぎやすくなるため、トラブル防止にもつながります。
今後の流れの案内
今後の流れを分かりやすく伝えることも大切です。例えば「担当者よりご連絡します」「発送準備に入ります」など、ネクストステップを明示することで、ユーザーは状況を把握でき、安心感を持ちやすくなります。
返信・発送の目安
「何日以内に返信するか」「いつ頃発送予定か」といった目安を記載しておくことで、ユーザーの不安や待ち時間のストレスを軽減できます。事前に期待値をそろえておくことで、問い合わせの削減や満足度向上にも役立ちます。
問い合わせ先・サポート情報
確認事項やトラブルがあった際、すぐ相談できるように問い合わせ先やサポート窓口を案内しておくと親切です。メールアドレスや電話番号、営業時間などを明記しておくことで、ユーザーの安心感を高めやすくなります。
関連商品・関連記事などへの導線
サンクスページに関連商品や関連記事、導入事例、よくある質問などへの導線を設けることで、サイト内の回遊を促し、アップセルやクロスセルの機会を広げられます。
次の行動を促す導線(会員登録・SNS・LINEなど)
会員登録やLINE追加、SNSフォローなどの導線は、購入や問い合わせのあとも継続的に接点を持つために有効です。サンクスページにCTAボタンを設置することで、一度きりで終わらない関係づくりを構築しやすくなります。
レビュー・口コミ・SNS投稿(UGC)の促進
レビューや口コミ、SNS投稿などのUGC(ユーザー生成コンテンツ)は、他のユーザーが購入を判断する材料になる情報です。サンクスページで投稿やシェアを促すことで、認知拡大や信頼性向上を図りやすくなります。
クーポンや特典の案内
クーポンや限定特典は、再購入や別商品の検討を後押しする施策として有効です。サンクスページで案内することで、完了直後の前向きな気持ちを活かし、再訪や次回購入を促しやすくなります。

ECサイトにおけるサンクスページの活用方法
売上アップにつなげる
購入直後は商品への関心度や意欲が高い状態であるため、このタイミングで関連性の高い提案をすると効果的です。購入完了を伝えるだけでなく、追加購入や購入単価アップにつなげる場として活用できます。
例えば、購入商品と相性の良いアイテムや人気商品をレコメンドすることで、クロスセルを促しやすくなります。さらに、過去の閲覧履歴や購入履歴、カート内容などをもとに表示内容を最適化するパーソナライゼーションとカスタマイゼーションを取り入れることで、ユーザーごとに適した提案を行いやすくなり、提案の納得感も高めやすくなります。
また、追加購入や購入単価アップを促すうえで、以下のような施策も有効です。
- 上位モデルやセット商品、定期購入プランの案内
- 次回使える10%OFFクーポンの提示
- ◯日以内限定の送料無料特典の提示
- 購入者限定セットの提示
サンクスページは、単なる完了画面ではなく、購入時の熱量を活かして収益機会を広げる場として活用できます。
継続接点・認知拡大につなげる
ECの中長期的な売上やブランド成長には、一度購入してもらって終わりではなく、その後も接触できる状態をつくれるかどうかが重要です。購入直後はブランドや商品への関心が高まっているため、会員登録やLINE登録、SNSフォローなどのアクションを促しやすいタイミングでもあります。
例えば、LINE登録を促して「再入荷通知」「限定クーポン」「セール情報」などを届けられることや、会員登録によって「ポイント付与」「購入履歴の確認」「会員限定特典」を案内するといいでしょう。会員登録してもらえると、顧客と継続的に接触できる機会を獲得できます。また、SNSフォローを促すことで、新商品情報やキャンペーン情報との接点を増やすことも可能です。
さらに、レビュー投稿やSNSシェアを促すことで、口コミや投稿といったUGCの創出にもつなげられます。ECでは、購入者による発信が他者への認知や検討のきっかけになりやすいため、情報拡散につながる設計が重要です。
UX改善につなげる
サンクスページは、売上施策だけでなく、購入後の案内を整理し、ユーザーエクスペリエンスを向上する場としても活用できます。ECでは、購入後に「配送状況を確認したい」「返品や交換の方法を知りたい」「商品の使い方を確認したい」といった行動が発生しやすいため、それらをユーザー自身で解決できる状態にしておくことが重要です。
例えば、配送予定や注文確認、返品ポリシー、よくある質問、問い合わせ先などへ誘導することで、顧客自身で必要な情報へアクセスできます。さらに、商品に応じて「使い方ガイド」「サイズの確認方法」「組み立て動画」「保管方法」などのサポート情報へつなげることで、購入後の満足度を高めやすくなります。
運用改善につなげる
サンクスページは、EC運営の効率化や施策改善にも役立てられます。例えば、配送確認や返品方法、問い合わせ先などを事前に提示しておくことで、購入後の問い合わせを減らし、カスタマーサポートの負荷を軽減できます。
また、サンクスページは購入や申込みが完了したユーザーのみが到達するページであるため、成果を把握しやすいのも特長です。サンクスページの表示回数を計測することで、広告やキャンペーン、ランディングページの経由元を把握できます。そのため、集客施策ごとの成果を確認しやすくなり、広告配信やページ導線、訴求内容の改善にも活用できます。
ECサイトのサンクスページの例
1. コメ兵
リユース品の販売・買取を手がけるコメ兵では、サンクスページに外部サイトへ遷移する他社オファー広告を掲載しています。購入完了後は、ユーザーがすでに主要な目的を達成しているため、追加の提案をしても購入導線を阻害しにくいタイミングです。そのため、自社商品のクロスセルに限らず、ユーザーにとって有益性の高い他社サービスや商品を紹介することで、顧客体験の向上と広告収益の両立を図る活用例といえます。
2. Bell Cosme(ベルコスメ)
海外コスメを扱うECサイトBell Cosme(ベルコスメ)では、購入後の顧客に向けて「リピートありがとうクーポン」を案内しています。購入完了後のタイミングで次回使える特典を提示することで、再訪・再購入を促しています。
3. Amazon(アマゾン)
世界最大級のECプラットフォームであるAmazonでは、購入完了後に「あなたにイチオシ」「ご注文に基づくおすすめ商品」などを表示し、購入内容に関連する商品をレコメンドしています。ユーザーの関心が高いタイミングで関連商品を提案することで、追加購入や回遊につなげている事例です。
まとめ
サンクスページは、購入や問い合わせ完了を伝えるだけでなく、売上向上や回遊促進、顧客との関係強化にもつながる重要な接点です。完了メッセージや今後の案内に加え、関連商品の提案、会員登録・SNS導線、クーポン提示などを表示することで、顧客体験の向上と成果改善を図りやすくなります。自社ECの目的に合わせてサンクスページを活用していきましょう。
サンクスページに関するよくある質問
サンクスページとは?
サンクスページとは、商品購入や問い合わせ、資料請求などの完了後に表示されるページのことです。
サンクスページの作り方は?
サンクスページは、掲載する文言や導線を設計し、見やすいデザインへ落とし込んで作成します。具体的には、完了メッセージや注文内容の確認、今後の流れ、問い合わせ先などの基本情報に加え、関連商品の案内や会員登録・SNSへの導線などを設けることで、次の行動を促す設計が重要です。
サンクスページの効果は?
- 顧客に安心感と感謝を伝えられる
- 離脱防止と回遊促進に役立つ
- アップセルとクロスセルにつなげやすい
- コンバージョン計測に活用できる
- 顧客体験と顧客満足度の向上が期待できる
- 問い合わせ対応の工数削減につながる
文:Ryutaro Yamauchi





