市場の変化が激しい現代、企業の持続的成長において研究開発(R&D)がこれまで以上に重要になっています。R&Dは一部の大企業や研究機関だけのものではなく、スモールビジネスにおいても、競争力を高めるための大切な取り組みです。本記事では、R&Dの基本的な定義や種類、事業におけるR&D投資のメリットとリスクについて解説します。

R&Dとは
R&D(Research and Development)とは、日本語では「研究開発」を意味し、自社の事業分野において、新しい製品・サービス・技術を生み出したり、既存のものを改良したりするために行う研究・開発活動を指します。
R&Dといえば製薬会社やテクノロジー企業を思い浮かべがちですが、食品や日用品など消費財を生産する企業も、多大な時間とリソースをR&Dに投じています。例えば、調味料を取り扱うブランドならば、新しい味やより便利なパッケージの開発に力を注いでいます。
医薬品、ソフトウェア、日用品など、商材を問わず、製品やサービスを作り販売するあらゆるビジネスは、何らかの形でR&Dに投資しています。

R&Dの種類
R&Dには、主に3種類あります。
基礎研究
基礎研究とは、実験的または理論的なアプローチを通じて新しい科学的知見を見つけ出し、それを立証することを目的としています。
基礎研究の成果はすぐに利益につながるとは限らず、分野によっては成果が出るまでに長い時間を要します。一方でその分野の従来の常識を覆すような革新的技術が生まれる可能性も秘めています。
応用研究
応用研究とは、基礎研究によって得られた知見や技術をもとに、実用化への道を探る研究です。
基礎研究の成果を実用化につなげることを目的とするだけでなく、すでに実用化されている技術について、新たな用途や可能性を見出す研究も含まれます。
開発研究
開発研究とは、基礎研究や応用研究によって得られた成果や技術をもとに、市場へ提供する具体的な商品を完成させるための研究です。
この段階では、新技術と既存技術を組み合わせて、製品化を目指すほか、すでに人気のある製品の商品ラインの拡張に活かされるケースもあります。
また、開発研究では技術面だけでなく、どのような商品に需要があるのかを調査するマーケティング的な視点も重要になります。ここまで進むと、実質的な商品開発としての取り組みが本格化します。

なぜR&Dに投資すべきか
R&Dに投資すべき理由には、次のようなものがあります。
新しい商品やサービスの創造
R&Dに時間とリソースを投資することで、これまでになかった技術や発想を活かした革新的な商品やサービスを生み出せる環境が整います。オリジナリティのある商品やサービスを創出できることは、他社との差別化を求められる現代の厳しい市場において大きな強みです。
さらに、R&Dを通じて新しい技術を獲得した企業は、新たな市場を切り開く可能性も高まります。
技術資産の蓄積
継続的な研究によって、自社の中に独自の技術やノウハウが蓄積される点は大きなメリットです。R&Dの取り組みを通じて、保有する技術が増えるほど、新たなビジネスの可能性も広がっていくでしょう。
また、自社で生み出した技術は、知的財産や特許として適切に保護することで、技術面での競争優位性をより強固なものにできます。
企業競争力の向上
R&Dに時間・人材・資金を投入することで生産性が向上し、技術開発が加速します。自社独自の技術資産を蓄積することで、新商品の開発スピードも高まり、他社との差別化をしやすくなるでしょう。その結果、業界内での競争力が強化され、継続的な成長が期待できるようになります。
さらに、R&Dによって得られた技術は、新たなビジネスや市場への参入を可能にし、大きな収益機会を生み出す可能性もあります。

R&Dのリスクと課題
R&Dには大きなメリットがある一方、リスクや課題もあります。
優秀な人材の確保
R&Dを進めるうえで、優秀な人材の確保は大きな課題の一つです。専門知識や高度なスキルを備えた人材は、常に採用が難しい状況にあります。また、そのような人材を集めるだけでなく、長く活躍してもらうためには、研究者にとって魅力的な待遇や働きやすい研究環境の整備が欠かせません。
技術盗用のリスク
多大なコストや人的リソースを投じて開発した技術や商品でも、競合他社によって模倣されるリスクがあります。類似品やサービスが市場に出回ると、自社の製品価値が低下し、R&Dにかけた投資の回収が困難になる恐れもあります。こうした事態を避けるため、特許取得などの対策は必要不可欠です。
また、研究開発の過程における情報漏洩にも注意が必要です。サイバー攻撃だけでなく、内部流出のリスクも想定し、強固なセキュリティ対策を講じましょう。
多大なコスト
研究開発には多額のコストがかかりますが、どれだけ投資をしても必ず利益につながるとは限りません。一方で、予算を削りすぎれば大きな成果は望めなくなるでしょう。そのため、R&Dにおいては適切な予算を組むことが非常に重要です。
R&Dに対する補助と助成金
政府から提供される補助と助成金には、次のようなものがあります。
ディープテック・スタートアップ支援基金
ディープテック・スタートアップ支援基金は、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)による制度です。海外市場への展開を目指し、海外事業者との共同研究開発を希望するディープテック・スタートアップの支援を目的としています。
新エネ中小・スタートアップ支援制度
新エネ中小・スタートアップ支援制度もNEDOによるもので、中小・スタートアップ企業の新エネルギー技術の研究開発の支援を目的としています。
このほかにも、研究開発を支援する公的な補助金がありますので、事業内容に合ったものを探してみてください。
まとめ
現代は市場の変化が非常に速く、企業が持続的に成長するためには研究開発(R&D)が重要です。R&Dは大企業や研究機関に限らず、スモールビジネスが競争力を高めるためにも欠かせません。
R&Dの最終段階である開発では、商品化に向けたマーケティング的な視点が必要です。ShopifyのようなECプラットフォームを利用してオンラインストアを運営していれば、市場の反応を直接確認し、顧客データを分析して開発の方向性を柔軟に調整することができます。
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R&Dに関するよくある質問
R&Dは何の略ですか?
R&DはResearch & Developmentの略で、日本語では「研究開発」といいます。
なぜR&Dが重要なのですか?
R&Dに取り組むことで、自社独自の商品やサービスを開発できるからです。これは、他社との差別化を求められる現代の厳しい市場において、強力な競争力となります。
R&Dの課題は何ですか?
R&Dの課題としては、優秀な人材の確保、技術盗用の防止、コストマネジメントが挙げられます。
文:Kyoko Kitamura





