ネット検索からECサイトへの訪問を促すには、オーガニック検索で上位表示を狙うSEO対策が欠かせません。なかでも、最適なキーワードの選択は、その後のSEOライティングなどのコンテンツマーケティングの成果に大きな影響を与えます。しかし、検索ボリュームの大きいキーワードは競合が多く、上位表示や成果につながりにくいケースも少なくありません。
そこで、コンバージョン率向上やネットショップの集客力強化を狙う場合には、ロングテールキーワードに着目する必要があります。
この記事では、ロングテールキーワードの意味や調べ方について解説します。検索ツールやキーワードの選び方を具体例と共に紹介していきますので、効果的なSEOマーケティングの参考にしてください。
ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードとは、複数の単語で構成された検索ボリュームが比較的少ないキーワードのことです。一般的には、ユーザーの検索意図が具体化された3~4語程度で構成されるケースが多いです。検索ニーズが限定されることで競合が少なく検索上位を狙いやすいという特徴があります。月間検索数による明確な定義はないものの、その目安は1,000未満程度とされています。「スモールキーワード」と呼ばれることもあります。
キーワードには、ロングテールキーワード以外に以下の二つがあります。
- ビッグキーワード:1語で構成されるキーワードで、検索ボリュームが10,000以上と非常に大きいものを指します。ユーザーの検索意図が曖昧で対象範囲が広いため競合が多く、SEOで上位表示を狙う難易度が高いのが特徴です。「ショートテールキーワード」とも呼ばれます。
- ミドルキーワード:2語で構成されるキーワードで、検索ボリュームは1,000~10,000程度です。情報収集から比較検討段階のユーザーが多く、検索意図が比較的明確なキーワードです。 一定の検索ボリュームがあるため、ビッグキーワードより競合が少なく、ロングテールキーワードより幅広い流入を狙えるのが特徴です。

ロングテールキーワードの例
ロングテールキーワードは、メインとなるキーワードを軸にして構成されます。以下の表は、メインキーワードを「メイクアップ」とした場合に作成したロングテールキーワードの一部です。これらのキーワードと検索ボリュームはGoogle(グーグル)キーワードプランナーから取得しました。
| ロングテールキーワード | 月間検索ボリューム | 競争 |
| そばかす 消す メイク | 100~1,000 | 中 |
| あざ 隠す メイク | 100~1,000 | 高 |
| シニア アイ メイク | 10~100 | 低 |
| デジタル メイク アップ | 10〜100 | 低 |
ロングテールキーワードには、メインとなる「メイクアップ」という単語だけでなく「メイク」「コスメ」といった類似の単語が使用されることも少なくありません。関連するキーワードと組み合わせて使用されるだけでなく、場合によってはブランド名や商品名と組み合わせて検索されることもあります。

SEO戦略でロングテールキーワードを使用するメリット
競合が少なく検索上位を狙える
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードやミドルキーワードに比べて競合が少なく、検索上位を狙いやすいというメリットがあります。良質なコンテンツを公開していても、競合が多いキーワードを狙っている場合、検索上位の獲得には時間と労力がかかります。しかし、競合が少ないロングテールキーワードを活用することで、効率良く検索上位を狙えるようになるでしょう。
さらに、競合キーワード分析を行うことで、競合他社が上位検索を狙っているキーワードを特定し、自社のポジショニングやコンテンツの差別化といった施策に活かすことができます。
コンバージョン率が高い
ロングテールキーワードを使用したコンテンツは、コンバージョン率が高くなる傾向にあります。コンバージョン率が高くなる主な理由は以下の通りです。
- 購買意欲の高いユーザーにリーチしやすい:「ファンデーション 汗 崩れない」や「大阪 ホテル 朝食付き」などキーワードが具体的になるため、購買意欲が高いユーザーをサイトに誘導できます。
- ユーザーの検索意図に合わせたコンテンツが作れる:ユーザーが検索する際に達成したい目的や理由がはっきりしていることから、その意図に沿ったコンテンツを作ることでコンバージョンにつながりやすくなります。さらに、こうしたニーズに応えるコンテンツをロングテールキーワードで継続的に発信することで、サイト全体の評価が高まり、最終的にはビッグキーワードでの上位表示も狙えるようになります。
- ニッチ市場を狙える:ロングテールキーワードは、ニッチ市場におけるターゲットオーディエンスの具体的なニーズを反映しているため、細分化された需要に的確にアプローチでき、効率的にコンバージョンの向上を図ることができます。
アクセス数が少なくても、高いコンバージョン率を保つことで十分な売り上げ獲得につながる場合があります。特に、ビッグキーワードは大企業が検索上位を締めやすいため、ロングテールキーワードを使って効率良くターゲット層にリーチし、コンバージョン率を上げる工夫が重要です。
アクセス数が安定しやすい
ロングテールキーワードは、アクセス数が安定しやすいというメリットがあります。ビッグキーワードやミドルキーワードは、Googleアルゴリズムのアップデートや大企業の参入により検索上位が狙えなくなるリスクがあります。一方で、ロングテールキーワードは、特定のニーズを持ったユーザーがターゲットとなるため、検索順位での変動が小さい傾向にあります。
会話型検索に対応できる
AIアシスタントの普及により、長く具体的な質問が増えていることから、複数語で構成されるロングテールキーワードは会話型検索でヒットしやすくなっています。例えば、「渋谷でおすすめの静かなカフェは?」「この近くにある評価の高い歯医者を教えて」など、会話調の自然な文章で検索されるケースが増えています。
また、スマートフォンやスマートスピーカーでの音声検索も会話調で行われることが多く、ロングテールキーワードとの相性が良いのが特徴です。そのため、今後はロングテールキーワードを活用したコンテンツがますます重要になるでしょう。

関連性の高いロングテールキーワードの見つけ方
キーワードツールを活用する
関連性の高いロングテールキーワードを効率よく見つけるには、キーワードツールの活用が最適です。キーワードツールを使えば、メインキーワードに沿ったさまざまなロングテールキーワードを見つけられます。さらに、月間検索ボリュームや競争率の高さ、人気急上昇中のキーワードなどの情報も収集できるツールもあります。
主なキーワードツールは、以下の通りです。
- Googleキーワードプランナー:Google(グーグル)広告のアカウントに不随している機能で、無料でキーワードのリサーチができます。キーワードの月間検索数や競争率の高さ等の情報も得られます。
- Googleトレンド:Google検索で検索数が増えているキーワードを確認できるツールです。関連するトピックやキーワードを調べることも可能です。
- ラッコキーワード:GoogleやYouTube(ユーチューブ)、楽天などのプラットフォームごとにサジェストキーワードを調べることができます。見出しを提案してくれる機能もあるため、ブログ記事を作成する際にも役立ちます。
- ruri-co(ルリコ):類似率の高いキーワードを探せるツールで、ユーザーの検索意図を探る際に役立ちます。
- Ubersuggest(ウーバーサジェスト):検索ボリュームや検索需要、サジェストキーワードを知ることができます。AIキーワードリサーチや競合分析などの機能も備えています。
サイト分析を行う
サイト分析から関連性の高いロングテールキーワードを見つけることができます。どのようなロングテールキーワードから自社サイトを訪問しているかを調べることで、キーワードを調整し、より多くのユーザーからの流入を得られるようになります。
例えば「ランニング ウエア 汗かき」というロングテールキーワードを元にコンテンツを作成していたとします。しかし、実際には「ランニング ウエア 速乾性」や「ランニング ウエア 吸水速乾」からの流入が多かったというケースが考えられます。
このように、予想とは異なるユーザーの検索意図を把握できるため、実際に検索されているロングテールキーワードをもとにSEO対策を行うことでより効果的な集客が実現できます。
サイト分析には、以下のツールを活用すると良いでしょう。
- Google Search Console(グーグルサーチコンソール)
- Google Analytics(グーグルアナリティクス)
検索エンジンのオートコンプリート機能を活用する
Googleサジェストなどの検索エンジンのオートコンプリート機能を活用することで、関連するロングテールキーワードを見つけられます。メインとなるキーワードや現在使用しているロングテールキーワードを検索窓に入力すると、検索数がある程度多いものが自動で表示される仕組みです。
例えば、「コーヒー ギフト」という軸となるミドルキーワードを検索窓に入力すると、「コーヒー ギフト おすすめ」「コーヒー ギフト ドリップ」「コーヒー ギフト 3000円」のようなキーワードが表示されます。
このようなキーワードから、コーヒーギフトを検索しているユーザーの中には、おすすめ商品にはどのようなものがあるかを探したい人や、ドリップコーヒーに限定して探している人、予算が決まっているといった検索意図があることが読み取れます。
また、キーワードを全て入力せず、オートコンプリートで表示されたワードをクリックする層もいるため、多くのリーチを獲得するためにも活用できます。
まとめ
ロングテールキーワードは競合数が少ない傾向にあることから検索上位を狙いやすく、より多くの集客を実現できるため、SEO戦略で重要な役割を果たします。
また、ロングテールキーワードに基づいてターゲットユーザーの検索意図に合わせてコンテンツを作成することで、高いコンバージョン率を目指せます。さらに、アクセス数が安定しやすく、最終的にはビッグキーワードも狙えるというメリットもあるため、長期的な成長やビジネス継続を目指す際にも重要となります。
関連性の高いロングテールキーワードを見つけるには、キーワードツールの活用が最適です。メインとなるキーワードに関連する単語や、よく検索されている単語を効率よく調べることができるだけでなく、ツールによってはおすすめのロングテールキーワードを提案してくれるものもあります。また、サイト分析を行って自社サイトに流入する際のキーワードを知ることも大切です。さらに、検索エンジンのオートコンプリート機能を活用して、よく検索されているワードを把握し、ユーザーの検索意図を探ったりする方法があります。
この記事を参考に、より最適なキーワードを見つけて、マーケティング戦略立案に役立ててください。
ロングテールキーワードに関するよくある質問
ロングテールキーワードはなぜ重要?
ロングテールキーワードは競合が少ない傾向にあり、適切なSEO対策を行えば検索上位を狙えます。コンバージョン率アップや集客力強化を狙う場合には、最適なロングテールキーワードを見つけることが目的達成の第一歩となります。
検索キーワードの種類とその違いは?
- ビッグキーワード:1語のみのキーワードで、検索ボリュームが10,000以上。「ショートテールキーワード」とも呼ばれる。
- ミドルキーワード:2語で構成されるキーワードで、検索ボリュームは1,000~10,000程度。
- ロングテールキーワード(ショートキーワード):3~4語で構成されるキーワードで、検索ボリュームが1,000未満。
ロングテールキーワードの検索に使えるツールは?
- Googleキーワードプランナー
- Googleトレンド
- ラッコキーワード
- ruri-co(ルリコ)
- Ubersuggest(ウーバーサジェスト)
文:Masumi Murakami





